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19年間

今年初めて見た雪は地面をうっすらと白で覆っただけだったけど、

歩く度にジャリッジャリッとブーツの硬いソールで踏みつけられる音が

誰もいない夜に響いた。

しんしんと降る雪の方が好きだけど、凍えるぐらいの寒さと踏みつける

音からFenneszアンビエントノイズが頭に浮かんで、

何とも言えないサウンドスケープになった。 

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それにしても何もない町。

コンビニは遠いし、電車は1時間に数本、車がないとどこにも行けない。

ヘアサロンもまつ毛エクステもカフェも近所にはない。

運転免許も持っていない私はこの街でやっていけるのだろうか。

 

新年早々に不安とお正月特有の退屈さが押し寄せたけど、2013年は

とにかく目まぐるしくて、ゆっくり何かを考えるという余裕が

なかった。

ベルリン以上に自然とゆったりとした時間が流れ、

素材のおいしさが分かる野菜や果物といつでも入りに行ける温泉の

ある環境に少しの間だけ身を任せるのも良いのかもしれない。

生まれ育った町に溶け込むことはもうないんだろうなと確信している

けれど、絶対的な愛着と素の自分を見つめれる良い機会なのだと思う。

どんなにキレイな洋服に身を包んでも、自分の顔や名前がどこかの

媒体に出ても、私は何もないこの不便な町で生まれたことに

変わりはないのだから。

 

19年間というのは37年の人生のうちの半分を少し超える。

好きで好きでたまらないファッションと音楽に囲まれた環境は

とても幸せだったと思う。

それに関わる人々との交流、そこでしか体験出来ない貴重な出来事。

それはとても刺激的で、すべてがそこにある気がしてた。

 

もしかしたら、ずっとパーティーの中にいたのかもしれない。

お気に入りの靴を履いて、好きな人たちと好きな音で踊る。

ふわふわ、ゆらゆら、キラキラ、ギラギラ

幻想と現実の狭間の世界。

 

そんな踊り続けた19年間に一旦終止符を打って、地元を

拠点として、東京と行き来する生活を選んだ。

随分いろんな人に驚かれたけど、東京を離れる

(しかも半々の生活なのに)ということが、そんなにも大胆不敵な

ことなんだろうか。私にとっては、新たな場所で新しいことに

挑戦するための単なる通過点でしかないし、一昨年にドイツに

行った時からずっと考えていたこと。

 

東京はとてもエキサイティングなところだと思う。

ここでしか出来ないこともいっぱいある。

でも、それと同じぐらい孤独と依存を生んでしまうところでも

あると思う。

”誰か”と”何か”と繋がっていなくては寂しくて生きていけない。

気付いていないだけで病んでいる人はとても多い。

情報と誘惑と惰性によって”個”を失っていく可能性が高い。

 

またここへ戻ってくる時にはもっと強い自分でありたい。

2013年の終わりにいろんな言葉といろんな思いに泣いて、

そう強く思った。

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10月後半に行っていたアムスとベルリンの記事をまとめました。

いろんな想いを込めて書いています。

是非ご覧下さい。

アムステルダム・ADE2013レポート>
Qetic
 
 
CINRA.net
 
Red Bull Japan(連載Blog) 
 
<ベルリン・ダンスミュージックの今を訪ねて>
Higher Frequency

 


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